Drought

乾燥によって生まれる椅子

乾燥およびその時間経過によって生まれる形状を可視化した椅子です。日照りによって生まれる土の割れや風化が進んだ岩石に着想を得て、製造方法を独自に開発。自然現象と伝統的な鋳造方法を組み合わせることで、自然と人工が融合した新たなもののあり方を提示します。原型となるワックスに高吸水性樹脂を混ぜて1週間ほど乾燥させると、水をたっぷり含んだ高吸水性樹脂は直径約10mmから1mm程度まで小さくなってワックスから抜け落ち、独特の形状が残ります。原型は、ロストワックス製法でブロンズに置き換えられます。制作プロセスはデザインするものの、ディテールの造形は自然現象に委ねるアプローチは、自然の力に抗わない姿勢から生まれる新たな製造方法と表現方法であり、静的な椅子でありながら時間の流れと変化を感じさせます。

Project Details

Year
2017
Category
Photo
  • Masayuki Hayashi

Product

Beauty Innovation 2020

Shiseido