Remains
再生利用が難しく、埋め立てに回されてしまう廃棄物の新たな価値を探る
Remainsは、不適切かつ複雑になりすぎてしまった人間と素材の関係の再構築を試みるリサーチプロジェクトです。we+のリサーチプロジェクト「Urban Origin」の一環として取り組んでいます。東京を、使用済み素材の原産地と見立て、「土着の素材を使って、自分たちの手でシンプルに加工する」という、人間と素材の関係の原点に立ち戻ることで、再生利用が難しく、埋め立てに回されてしまう廃棄物の新たな価値を探っています。
Project Details
Product
遠い未来の人類が、地層として見るかもしれない景色
東京近郊の産業廃棄物リサイクル処理プラントにおいて、再生利用可能な素材が選別・回収された後に残り、埋め立てに回されてしまう細かいくずや瓦礫を回収。それらをさらに細かく粉砕し、混ぜ合わせて窯で焼成すると、ガラスくずが接着剤の役割を果たし、新たな素材として生まれ変わります。その表情は、現代人が埋め立てたものを、遠い未来の人類が掘り起こした際に見るであろう、人新世の地層そのものと言えるかもしれません。
Process
再生利用が困難な混合廃棄物
2020年度の日本の産業廃棄物の再生利用率は53%程度。素材別の回収が難しいガラスくず・陶磁器くず・コンクリートくずやがれき類といった細かなゴミ、異素材が複雑に絡み合って分解が難しい混合廃棄物は、再生利用のルートにのせることができず、埋め立てに回されており、その量は900万トンを超えています。