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SEMBA

商業施設の廃棄建材の可能性を探る

Semba Ethical Design Thinking の活動の一環として行なわれたリサーチプロジェクトです。商業施設の解体時に発生する廃棄建材や、企画・デザインの段階で大量に発生するサンプル建材に着目し、新たな再生利用の可能性を探究。大量生産・消費されたものをどのように循環システムに組み込んでいくのか、その理想のあり方を考えるきっかけを提供します。

Project Details

Year
2019
Client
SEMBA
Category
Photo
  • Masayuki Hayashi

Product

Process

商業施設の解体・廃棄の現状

日本の商業施設は、施工から解体・廃棄までの寿命が平均して5〜10年。オフィスや他の空間と比較してもライフサイクルが非常に短いことから、廃棄物の削減や資材の再生利用は大きな課題です。心を込めて仕上げた空間が、まだ使えるにも関わらず、さまざまな理由で解体・廃棄されることへの違和感を起点に、廃棄建材のマテリアルリサイクル、サーマルリサイクル以外の再生利用の可能性を探りました。

空間の記憶や空気感を新たな素材として継承する

Linkでは、役割を終え、本来の機能を失った建材を、分解・再構築することで別の魅力を引き出し、空間に刻まれた記憶や、その場所がまとっていた空気感を新たな素材として継承する、その可能性を考察しています。 木・金属・レンガといった廃棄建材を細かく砕き、粒度を変えながら固めることで、粗い粒は模様に、細かい粒は着色剤になり、複雑な表情を生み出します。さらに、金属の酸化は表情にさらなる奥行きを与えます。こうして生まれる新たな建材は、モジュールとして成型し積み上げることで、家具から壁面までさまざまな展開が考えられますし、本プロジェクトの考え方やプロセスを、他の廃棄材へと応用することも可能です。

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